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「危険ドラッグ禁止法案」を全野党共同で衆院に提出



http://www.dpj.or.jp/article/105015
危険ドラッグ 国会議員



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「危険ドラッグ禁止法案」を全野党共同で衆院に提出

2014年10月10日
危険ドラッグ法案提出

 民主党など全野党(7党)が10日、「薬事法の一部を改正する法律案」(通称「危険ドラッグ禁止法案」)を共同で衆院に提出した。民主党の提出者は、山井和則、大西健介、玉木雄一郎の3議員。

 近年社会問題となっている「危険ドラッグ」は、その多くが薬事法に定められた「指定薬物」ではない原材料で作られているため、薬事法の規制の対象とならず「合法ドラッグ」「合法ハーブ」などと称して販売されている現状がある。「指定薬物」とするには成分や化学式を特定しなければならないが、その検査に時間がかかるため、販売者は「指定薬物」に指定される前に既存の商品を売りさばき、指定される頃には別の新たな商品を販売するという「いたちごっこ」が続いている。この法案は、新たに「危険薬物」という定義を創設し、成分や化学式が特定されなくても毒性がある蓋然性が高ければ「危険薬物」として規制できるようにした。
記者会見で法案の説明をする山井議員

記者会見で法案の説明をする山井議員

 提出後の記者会見で、山井議員はこの法律の効果を(1)現在行われている成分・化学式の特定よりも簡易に短期間で毒性を判定できるため、危険ドラッグを禁止できる(2)成分が特定されなくても、危険ドラッグはすべて「違法」となるため、「合法ドラッグ」「合法ハーブ」として販売できなくなる――などと説明した。そして「残念ながら、今年に入って3人の方が危険ドラッグを使用した危険運転で亡くなっている。このままでは年内にも新たな死亡事故が起こりかねない。私たち野党の共通した思いは、この法案を成立させることによって二度と危険ドラッグ運転による死亡者を出さない、国民の命を守る、ということ。与党も同趣旨の法案を検討中と聞いているので、与野党で一日も早く法案を成立させて、新たな死亡者を出さないようにしたい」と述べた。

 大西議員も「昨日、福岡で12人を巻き込んだ事故を起こした人物が8カ月経って逮捕されたと報じられた。田村厚労大臣(当時)は、「指定薬物」と同等もしくはそれ以上に危険な薬物が出回っていることを認めている。これを放置して再び事故が起こってしまっては『国会議員は何をしていたのだ』と言われるだろう」と述べ、一刻も早くこの法案を成立させるべきと力説した。玉木議員も「地方では条例などを通じて具体的な取り組みが行われており、国の方が遅れている。現に事故や死亡者が発生する恐れがある問題を、国家として放置すべきではない。与党にもしっかりした対応を求めていきたい」と語った。

 なお、山井議員は、来週17日(金)の衆院厚生労働委員会で、危険ドラッグについて午前中は参考人質疑を、午後は一般質疑を行うことが内定していると明らかにした。

危険ドラッグ対策本部 海江田代表あいさつ

 法案提出後、民主党は国会内で「危険ドラッグ対策本部」役員会を開催した。あいさつに立った海江田代表は、全野党共同提案の実現に尽力した議員らを労ったうえで、「危険ドラッグの問題は緊急を要する。私たちがこうして会議を開いている間にも「合法ドラッグ」「合法ハーブ」として危険ドラッグが売られており、一刻も早く法律的な整備をしてこれらが違法だということを明確にしなければいけない。与党もぜひ、一日も早くこの法律の成案に向けて協力いただきたい」と呼びかけた。あわせて、同対策本部を設置した目的について「これまで厚生労働部門を中心に関係省庁や有識者、事故の被害者のご遺族からお話を聞いてきたが、党全体で最優先で取り組む課題だ」と説明した。役員会では、党国民運動委員会などとも連携し、危険ドラックの禁止・撲滅に向けた今後の取り組みなどを協議した。

PDF「薬事法改正案要綱」薬事法改正案要綱

PDF「薬事法改正案」薬事法改正案

PDF「薬事法改正案新旧対照表」薬事法改正案新旧対照表

PDF「薬事法改正案概念図」薬事法改正案概念図

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